新たに北鎌倉隧道安全対策検討委員会の委託費の返還訴訟を提起しました!

  • 2018.04.26 Thursday
  • 20:46
 北鎌倉隧道(緑の洞門)の開削工事に関しては、鎌倉市長と当時の都市整備部長を相手に、すでに使った工事費1744万6320円を折半して市に返しなさい、という趣旨の裁判を提起している。この件は本ブログでも再三にわたり報告してきた。裁判はこの4月23日に東京高裁での弁論が終結し、次回に判決が言い渡されることになった。判決は6月13日(水曜日)午後1時15分から東京高裁824法廷で言い渡される予定である。かなり踏み込んだ判決が出るのでは、と期待している。

  この裁判と別に、私たちは新たな行政訴訟を提起したので、以下に報告したい。

    新たな裁判の原告は、私と北鎌倉在住の新谷直人さんの2人。被告は松尾崇鎌倉市長と小磯一彦副市長である。この3月1日に横浜地裁に提訴した。

   訴えの趣旨は、平成29年度に一般社団法人日本トンネル技術協会に鎌倉市が業務委託した4270万3200円に関して、市長と副市長が折半して市に返還しなさい、というもの。

   新谷さんと私は提訴に先立ち鎌倉市監査委員に、同様の趣旨の住民監査請求を起こしたが、「理由がない」として棄却されている。

   ここで北鎌倉隧道の安全対策に関する問題を整理してみよう。

○鎌倉市が北鎌倉隧道の開削工事に着手したのは、平成28年4月4日である。

○同年5月24日、文化庁記念物課調査官による現地調査がはいり、文化財としての価値があり保存していくべきという方向が示され、工事はのちに中止となった(現場保守や交通誘導員の手配などがその後も継続したため、斉藤建設による契約取りやめは10月19日)。

○文化庁の指摘を受け、どのような隧道の保存が可能かを検討するため、北鎌倉隧道安全対策検討業務を日本トンネル技術協会に委託し、第1回検討委員会が平成28年11月10日に開かれた。

○平成28年度北鎌倉隧道安全対策検討業務の成果物として、29年3月31日に安全を確保する案として、

(1)小型自動車が通行可能な案
(2)救急車が通行可能な案
(3)歩行者が通行可能な案

……の3案が示された。

    同時にこれらの案について結論を出すには時間がかかるとして、とりあえず人のみを通行可能とする仮設工事をすみやかに実施するよう提言した。仮設工事は隧道(洞門)の素堀りの壁に和紙を敷き、発泡ウレタンを充填しライナープレートで囲うというもの。本設工事が決まった段階で覆いは取れるため、時間をかせぐための仮工事という性格のものだった。


○ところが市は平成29年度も再度トンネル技術協会に安全対策検討業務を委託し、工法の検討を改めて実施することになったのである。

○29年12月16日第1回検討委員会が開催された。

○平成30年3月、隧道上部の樹木の伐採を実施し、同年4月ボーリング調査を実施した。

    以上が経緯だが、なぜ鎌倉市は29年3月に検討委員会が提言した仮設工事を実施せず、再度本設工事の工法検討を行うことになったのか、疑問が残る。

   鎌倉市は地元自治会・町内会の要望により、市長も出席した「北鎌倉隧道安全対策説明会」を、この4月24日に山ノ内公開堂で開催した。私も出席して意見を述べた。しかし、説明会では本設工事の3案の資料しか市民に渡さなかったため、出席した多くの住民が、「なぜ仮設工事についての資料がないのか」「仮設工事を先にやっていればここまで住民に迷惑をかけなくてすんだはずだ」との意見が続出した。

   仮設工事をせず、再度本設工事の工法の検討業務を委託していることについて、説明会の席で市長は次のように述べた。

「仮設工事は地権者の理解が得られず反対されているため、着手できない」
「地権者である円覚寺ならびに雲頂庵の承諾をうることなく仮設トンネルの整備にはいる計画を発表したため、迷惑をかけてしまった。そのため、3月1日付けの『広報かまくら』に市長名でお詫びを掲載した」

    なにゆえに地権者、特に雲頂庵が仮設工事に反対しているのか、この質問に対する市長の回答は驚くべき内容だった。

「仮設工事をしてすぐ本設工事をするというのは、経費の二重投資になるのではないか、そう雲頂庵が述べて反対している」

    なんともすごい発言ではなかろうか。二重投資になるからとしてお寺が反対しているため、市長は仮設工事にはいれないと語っているのである。そのため、本設工事の検討業務を再度トンネル技術協会に委託したと言うのである。背景には、本設工事を早く行い、車も隧道(洞門)を通行できるようにし、利便性を増したいとの雲頂庵の意向が見てとれる。市長は市民よりもお寺の方を向いて判断しようとしている、そう受けとっていいだろう。

  しかしながら、私は仮設工事にはいる手続きを中断し、またまた同じこと(本設工事の工法)を日本トンネル技術協会に委託した鎌倉市こそ、経費の二重投資になるのではないか、そう考える。

    今回、北鎌倉の住民の新谷さんと新たな裁判を起こしたのも、これが根拠になっている。鎌倉市はトンネル技術協会に、28年度に続けて29年度も安全対策検討業務を委託しているが、すでに28年度に結論が出た3案を蒸し返しているにすぎない。

    そこで、新たな委託費の4370万3200円は無駄な支出だとして返還を求め、今回提訴した次第である。

    横浜地裁での第1回口頭弁論は、5月14日(月曜日)502法廷で開かれる予定である。どんな審理になるか成り行きに注目したい。

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岩田かおる

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