村岡・深沢地区まちづくり実現方策検討調査業務委託料の住民監査請求で意見陳述をしました!

  • 2019.05.10 Friday
  • 17:08

   この5月9日(木)午前10時30分から、鎌倉市役所で、私たちが提出した住民監査請求に対する請求人の意見陳述がありました。

  当日は、9人の傍聴人を前に3人が意見陳述をしました。以下に報告したいと思います。私たちが提起した住民監査請求について、弁護士の海部幸造氏が、内容を補足する形で以下の点を陳述しました。


「〇私たちは「鎌倉市職員措置請求」と題して4月16日に提起しました。

   内容は以下のとおりです。


1、請求の要旨


   平成29年度『村岡・深沢地区まちづくり実現方策検討調査業務』(以下『調査業務』という)として、鎌倉市は委託料2157万5000円を支出しましたが、さまざまな問題点があり、『最小の経費で最大の効果をあげる』とした地方自治法に抵触するおそれが高いと考えます。よって当該委託費の返還を求める勧告など、必要な措置を講ずるよう求めるものです。


2、請求の理由


(1)地質調査が不十分なこと。


〇本件『調査業務』の成果品の報告書を見ると、村岡地区の東海道線沿いの線路脇3か所をボーリング調査しただけであり、しかも『約4メートルの深度でN値が30度以上になった』と記していますが、本来ならN値50が5メートル連続する層の存在を確認する必要があるのにこれをしていません。


    平成23年業務報告書のボーリング調査をみると、全部で6か所のボーリング調査が行われていますが、いずれの箇所も10ないし15メートル付近から22から27メートル付近までの間に、N値10にも満たない軟弱地盤があり、中高層建物の地盤として必要なN値50に達するまでには22から30メートルの掘削を必要としており、本件報告書が言うような高層建物を建てるには、30メートル程度の支持抗の打ち込みが必要になります。さらなる費用がかさむことは必定なのに本件調査業務では、全くそのことに触れていません。

 

〇さらに、液状化の危険性について検討していないことも不十分と考えます。
   平成23業務報告書では、一地点のみ『液状化の可能性』を指摘しているものの、他の箇所では『液状化の可能性はない』と記載しています。しかし、平成27年9月発行の『鎌倉防災読本』記載の『e-かなマップ』では行政施設用地のかなりの部分が、『液状化が高い』とされています。この事実に言及していない本件報告書は極めて不十分と言わざるを得ません。

 

(2)洪水被害について検討が不十分なこと。


〇神奈川県では、境川流域の柏尾川について、特定都市河川浸水被害対策法3条5項の規定により、特定都市河川及び特定都市河川流域に指定され、平成26年6月1日より調節池等の整備が義務付けられています。神奈川県によると豪雨の際には、深沢事業用地全体が0.5から3.0メートルの浸水被害に見まわれるとされており、場所によっては3.0から5.0メートルの浸水が発生するとされています。本件報告書では、洪水浸水被害についての検討が全くされていません。


(3)藤沢側のシンボル道路並びに柏尾川の橋に関する検討がされていないこと。


〇仕様書ではまちづくりの基本方針について検討を行うとされていますが、これに不可欠の村岡新駅(仮称)から湘南深沢駅に至るシンボル道路並びに柏尾川の橋に関する検討が全くなされていません。事業費についても言及していないのは問題です。


   洪水被害の及ぶ地区での道路並びに橋の建設であるから、費用も甚大になると予想されます。しかし、そのことを検討さえしていません。


(4)村岡新駅(仮称)の利用者数及び費用便益の計算に間違いがあること。


〇本件報告書が根拠とした平成23年業務委託の報告書では、既存駅利用から新駅利用への転換利用者数、新規増加利用者数が過大になっています。同報告書の計算が間違っおり、新駅利用への転換利用者数は約3400人も多く計算されています。また、鎌倉でいえば、梶原地域の住民まで新駅利用者に入れられており、湘南深沢駅を通り過ぎて村岡新駅(仮称)まで現実に利用するとは考えられないのに、全く考慮しない計算式になっています。


  以上から本件報告書は、仕様書の要求に答えたものとは言いがたく、必要な勧告を求める次第です。」


  鎌倉市民の代理人の尾形浩氏は、次のような陳述をしました。


「〇本件の成果品は、当初目次もなく、またページも打たれていませんでした。このような成果品を検品した市の姿勢が問われています。実際に平成30年6月21日に『委託成果品差替えのお願い』と題した書面が市長宛てに業者から出されています。


    この文書には『ページ番号及び目次等がなく見づらかったため、分かりやすいように修正しました』と書いてあります。さらに鎌倉市長からは業者に宛て、平成30年8月28日付けで、『納品された成果品に指示内容と異なる箇所が確認されたことから、修補を求めます』との内容の文書が出されています。『路線価』『整理後街区評価』などの項目の修補を求めたものですが、これを見ても、成果品が実にいい加減なものであったことがわかります。平成30年3月30日付けの『委託業務完了届』を見ると、課長や係長など7人の担当者の各印が押されていますが、わずか1日で検品した事実がわかります。前記の修補の文書はそのあと出されたもので、いかにずさんな検品であったがわかります。


 〇また、公開された成果品は黒塗り部分が多く、『一体施行』と『単独施行』とどちらが優位性があるのか、検証した経緯が全くわかりません。市民の知る権利を阻害していると考えます。


〇平成29年に改正された地方自治法は、ガバナンスの強化を趣旨にしています。この点からも、本件の調査業務は、いい加減な成果品でよしとする市の姿勢が問われています。是非、本件の委託業務費を返還させる勧告を出していただきたいと思います。」


  最後に私が意見陳述をしました。


「私は本件調査業務の成果品には、次の2点の問題があると考えます。

 

(1)本件成果品に土壌汚染の対応が盛り込まれていないこと。


〇市では平成28年1月から3月にかけて、深沢地域事業用地土壌汚染対策処理等業務を実施しています。それによると、本庁舎の移転を計画している地点から、環境省が土壌汚染対策で示した指針値を超える水銀が大気中から検出されています。また、土壌汚染対策法に規定されている土壌溶出量基準値を超過している汚染物質(フッ素、六価クロム、水銀)が、4地区から検出されています。


    さらに徳州会スポーツセンター並びにゲートボール場のあった場所からも、平成24年12月から25年1月までの調査で、鉛ほか13の特定有害物を調べたところ、30メートル四方の4区画、10メートル四方の9区画で土壌汚染対策法の指定基準値を2.6倍から5.1倍超える値が検出されています。本件の報告書にはこの土壌汚染についてどう対策したのか、全く触れておらず、問題です。不備があると言わざるを得ません。


(2)意味のない成果品にもとづき新駅設置に邁進していること。


〇平成30年12月の『まちづくり村岡新駅(仮称)設置に関する合意書』では、藤沢側、深沢側一体で土地区画整理事業を行うことで、新駅及びシンボル道路の費用負担が48億円から36億円になり、12億円も経済効果があると記しています。しかし、国庫補助金は確定したものではなく、このような不確定な数字で経済効果をうたう市の姿勢は問題と言わざるを得ません。


    また、『村岡新駅(仮称)設置協議会』は地方自治法第252条2の2の3項に定めた議会の議決を経ずに発足した任意団体にすぎません。鎌倉市議会でもそのことが質問され、議会の議決がない団体であることを理事者側が認めています。本件調査業務のあと、まやかしの協議会を発足させ、マスコミなどで世論を煽った行為は看過できません。


〇本件調査業務の要は、本庁舎の移転にあります。しかしながら、移転先の用地が液状化、洪水発生、土壌汚染など危険性をはらんだ土地であることが明らかになっただけでなく、2025年の開庁予定が突然2028年の開庁と3年先送りになる旨が発表されるなど、具体性に欠ける計画であることが明白になりました。さらに地方自治法第4条に定めた本庁舎の位置を定める決議もまだ市議会で行われていません。このように不確定な本庁舎移転を本件調査業務に基づき進めようとしている事実は問題です。

 

   以上述べたとおり、本件の調査業務はずさんそのものであり、成果品が全く形をなしていないことが明らかです。地方財政法に抵触する可能性が高いと考えます。監査委員の手で厳しいチェックのメスを入れていただくよう期待いたします。」


   意見陳述は約50分で終了しました。最後に高野洋一委員から「地方財政法のどの趣旨に反すると考えますか。教えて下さい」との質問があり、海部氏と私が、「最小の経費で最大の効果をあげるという法の趣旨に反するということです」と回答しました。


   今後は関係部局への聞き取りを経て、監査委員の判断が下されることになります。どんな結論が出るか、大いに注目したいと思います。

 

 

 

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