母親が寝たきりになってわかったこと

  • 2018.01.15 Monday
  • 16:54

    89歳の母親が昨年末に家の中で転倒し、以来寝たきりの状態になってしまった。食事も満足にとれなくなり脱水症状が重くなり、救急車で病院に搬送、入院する事態となった。年が明け、つい二日前に退院して家に連れて帰ってきたばかりだ。今回の体験を通して、改めて老人の介護のさまざまな問題点を知った。以下に書き並べてみたい。

 

○我が家の現状

 

   父親は93歳で要介護2、軽い認知症にかかっている。母親は89歳で要介護4、重い認知症であり、もっか要介護5への昇格を求め市の判定を待っているところである。長男の私と同居している。今回寝たきりになった経緯はこうだ。夜中トイレに父親が母親を連れて行ったところ、父親がドアにぶつかり転倒、それに引きづられ母親も転倒してしまった。
    それまではヘルパーさんに来てもらい、食事の介護や掃除の補助などを毎日してもらっていたのだが、介護サービスの見直しを検討することになった。

 

○母親の介護で新たに生じた問題


(1)排泄が自分で出来なくなったので、オムツを使うことになった。それまでも夜などはオムツをしたりしていたのだが、完全に毎回オムツ交換をすることになった。


(2)鎌倉市では要介護3以上のお年寄りにオムツを現物支給している。2ヶ月に一回で7000円までという設定だが、所得制限があり150万未満の所得の世帯が対象だ。我が家は対象にはならない。

 

(3)父親と母親は毎週デイケアー(通所)サービスを利用していた。母親は週2回、父親は週1回デイケアー施設に通っていたが、母親が寝たきりになり、これが出来なくなった。

 

○退院に際して生じた問題

 

(1)まず寝たきりの母親をどうやって家に連れて帰るかが、問題となった。病院の紹介で介護タクシーを使うことにしたが、事業者により料金が全く異なることが判明した。

 

(2)介護タクシーは市の介護サービスの対象とはならないことがわかった。つまり介護保険の適用とはならないのである。すべて自己負担となる。国土交通省旅客課によると、介護タクシーは認可制度の対象になっているとのこと。料金はメーターの場合とそうでない場合があり、車椅子やストレッチャーを使用した場合の料金の基準は設けられていないという。国土交通省自動車局旅客課によると、「利用者により求めるサービスの内容が異なるので、一概に同一料金を設定する制度にはしていません」との見解だ。
    幸い我が家で頼んだ事業者は、良心的な料金を設定したところだったが、車椅子使用料いくら、担架使用料いくら、階段介助料いくら……と明細を発行していない事業者も少なくないという。事業は許可が必要で、運賃は認可を受ける制度だが、料金にかなり格差があることが判明した。ちなみに私の場合は、横浜市栄区の病院から鎌倉市内の自宅まで母親をリクライング式車椅子で搬送してもらい10段の階段を上げて家に入れてもらったが、私自身も手伝い12000円の料金だった。事業者によると、同程度のサービスで50000円をとるところもあるという話だった。行政の指導が必要だと私は実感した。


○食事で生じた問題


(1)母親が寝たきりになり、食事の問題も重要になった。つまりお粥のようなやわらかいものしか食べれなくなったからだ。病院で栄養士さんが「介護食通信販売カタログ」を渡してくれた。カタログには、お粥はもとより「やわらか形態食品」と称する食品がいくつも掲載されており、介護食がバラエティーに富んでいることを初めて知った。ミキサーでやわらかくしたおかずをパックにして販売していて、家で電子レンジで温めて食べればよいようになっているのだ。通信販売をしている業者が何社もあることもわかった。

 

(2)母親は食べるのに1時間近くかかることになったため、我が家では朝晩ヘルパーさんに介助をお願いすることにした。今までは父親の食事もヘルパーさんに作ってもらっていたのだが、介護サービスの点数が足りなくなることがわかり、父親の食事はヘルパーさんに頼むのをやめることにした。つまり介護保険の適用が母親の食事介護とオムツ交換で目一杯になってしまったのである。オムツ交換は1日3回頼み、早朝と夜は家族でやる形とした。


(3)そこで新たに父親の食事は宅配サービスを利用することにした。こちらも鎌倉市にはさまざまな事業者が存在することがわかった。カタログを取り寄せ、月曜日から土曜日毎日夕方、食事を宅配してもらうことにしたが、1食あたり900円である。これに朝の調理品をつけてもらうことにした。こちらは真空パックにおかずが入っており1食200円。市に聞くと、要介護4以上の高齢者か、要介護3以上で所得が150万未満の高齢者の場合は1食216円の補助が受けられる「高齢者配食サービス」の制度があるという。残念ながら父親は対象とならないため、全額自己負担だ。

 

    以上、母親が寝たきりになって我が家で生じた問題点を並べてみた。鎌倉市には我が家と似た状態にある家族が多いのではなかろうか。余談ながら、最近、要介護4以上の高齢者がいる世帯では水道料金の基本料が減免になる制度があることを知り、水道局に申請した。こちらは下水道料金も減免になる。


    今後、高齢者のいる家庭を支援するきめのこまかい行政のサービスが求められている、そう考える住民は私ばかりではあるまい。

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岩田かおる

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