市長選挙を終えて

  • 2017.10.31 Tuesday
  • 08:34

    市長選挙が終わった。私の得票は9893で、残念ながら落選した。応援いただいた市民の皆さんにこころから感謝を申し上げたい。当選にいたらなかったことを、応援いただいた皆さんにお詫びしたい。とはいえ、私は、完全無所属で、どこの政党からも団体からも応援をもらわなかった。つまり、支持していただいた個人の方の票が1万票近く集まったことになり、これは大変貴重な票だととらえられる。幸い供託金没収点はクリアできたので、大変助かった。改めてお礼を申し上げたい。また、事務所のボランティアをはじめ、ウグイス嬢やビラの証紙貼りのスタッフ、ポスター貼りのメンバーなど、多くの仲間の世話になった。たくさんの仲間の協力がなければ、選挙を闘うことはできなかった。改めて感謝したい。16000枚もの証紙貼りをなし得たこと、284箇所のポスターを1日で貼り得たことなど、仲間の奮闘は感謝にたえない。


    私の選挙戦術は、ひたすら政策を訴えて市内を回ることにつきたと言っていい。選挙中に主張した主な政策は以下のとおり。選挙後の私の見解も合わせて並べてみたい。


(1)市役所本庁舎の移転をストップ


    松尾崇市長は、市役所本庁舎を深沢に移転すると発表した。私は、文化的にも歴史的にも市の中心にある市役所を移転することは、将来に禍根を残すとして、これに反対する政策を大きく示した。180億円もかかる財源はなく、将来の若い世代に借金を残すことになると訴えた。私は現在の本庁舎をそのまま補強して使用し、津波がきた際には職員とともに市長も逃げればいいと訴えた。ただし、深沢に小さな分庁舎を造り、データ等のバックアップ機能はこちらで補完するとの政策も付け加えた。

 

○(見解)残念ながら、松尾市長三選で、市役所は深沢に移転することになった。
シュミレーションするとこうなる。


1.深沢へは、バスかモノレールしか交通手段がない。足がない市民には大変不便なことになる。そして、鎌倉駅西口一帯の繁栄もさびれることになる。商店街もかなりダメージを受けるはずだ。


2.仮にJRに新駅(村岡新駅)を造るとなると、155億円とも言われる建設費を藤沢市と鎌倉市とで負担することになる。鎌倉市は藤沢市の半分以下の負担と言われているが、新駅は藤沢市のためというより鎌倉市の深沢再開発のために寄与する側面が高く、藤沢市ですんなり予算が通るか不透明だ。


3.津波が旧鎌倉一帯を襲った時には、新しい市庁舎が災害対策本部になり機動力に期待できる、との見方もあるが、旧鎌倉に住む市民はどうしても複雑な気持ちにならざるを得ない。


(2)山崎焼却場をストップ

 

   山崎の下水処理場に新しいごみの焼却場を建設する、と松尾市長は述べている。現地では12の自治会・町内会が反対の姿勢を崩していない。幟旗も立っている。松尾市長はあくまで話し合いで解決したいと言っているが、対案はない。


○(見解)迷惑施設は本来分散して造るのが、地方自治の原則だ。一カ所に迷惑施設を集中して造ることは、この地方自治の原則に反する。


1.山崎の人たちは長年下水の悪臭に苦しんできた。さらに、ごみの臭いとパッカー車の騒音を課すとは、あまりに無慈悲である。


2.私は対案を用意していた。別の場所の有力地権者のほぼ合意も得ていた。話し合いを新市長が重ねれば、山崎でない場所に住民合意で新焼却場は建設できた可能性があった。誠に、残念でならない。

 

(3)ごみ有料化をストップ


    家庭系ごみの有料化は、負担の二重取りである、そう訴えたが、市民は松尾氏の政策を受け入れた。このまま、市民は有料袋を購入し続けることになる。


○(見解)家庭系ごみを有料化しても、1万トンの削減目標は達成できなかった。28年度で見ると約3850トンのごみは他市に燃やしてもらっている現状である。


1.有料化で入る歳入は年間約2億9000万円だが、このうち約1億700万円が、毎年有料袋の製作代と流通経費で消えている。経費が三分の一を占める計算だ。袋の製作費を購入費でまかなえれば良いとの考えもあるが、もっと安く製作する方策も検討すべきではなかったか。市民の中には既製品の袋に、「鎌倉市ごみ指定袋」と印字だけすれば、経費が安くなったはずとの声もある。安く製作できれば袋代も値下げできる。

 

2.有料化による年間の歳入の残りの三分の二の約1億8300万円は、新焼却場の建設基金として積み立てられている。基金に積み立てることは良いが、先の見通しがたっていないのが気にかかる。

 

(4)開発計画の見直し


   松尾市長は由比ヶ浜のショッピングモール&マンション計画を、認める方針だ。事業にストップをかける強い姿勢は見せていない。また、北鎌倉の緑の洞門は、ライナープレートでトンネル内を覆い歩行者がとりあえず通れる形の仮設工事をまず行うとの従来の説明を覆し、いきなり素掘りのトンネルを横に広げて歩行者だけでなく車も通行できる形にする本設工事を行う可能性が高くなった。

 

○(見解)鎌倉市は文化庁から日本遺産の認可を受け、歴史的風致維持向上計画の認可も受け、すでに予算も国からもらっている。この歴史的風致維持向上計画のいずれも重点区域に入っている場所で、開発を是認することになる。

 

1.歴史的風致維持向上計画で、鎌倉市は「『歴史的遺産と共生するまちづくり』に関する取組を推進します」とうたっている。由比ヶ浜のショッピングモール&マンションは、この共生という方針と大いに矛盾する。北鎌倉の緑の洞門を車が通行できる形することは、長くなじんできた日常の景観を破壊する行為に、市長が手を貸したことを意味しないだろうか。


2.私が原告の一人である緑の洞門の開削工事費用の返還を求めた裁判は、一審の横浜地裁で、敗訴した。しかし、二審の東京高等裁判所では、裁判長が「市が開削工事の予算について違法性がないと主張するなら、その理由を書面で出しなさい。また、重大な瑕疵がないと市が主張するなら、その理由も書面で出しなさい」との宿題を先日の公判で市側に与え、市長の裁量権の逸脱が問われる可能性が高くなった。市長が今後どう対応するのか、注目したい。

 


     以上、私なりに選挙の結果を分析してみた。負けたとはいえ、鎌倉に1万人もの良識派の市民が存在することを示した意味は大きい。今後もあきらめず、古都鎌倉の文化を守る闘いを続ける覚悟である。

 

 私が選挙中、一番印象に残ったシーンがある。山崎で街頭演説を昼間していた時のこと。青年が家から出てきて、私に話しかけたのだ。聞けば引きこもりで、ほとんど人と話すことが最近なかったという。彼はこう述べた。「政治家はみな嘘つきだと思っていた。口さわりのいい政策だけ選挙中に言ってあとは何もしない。しかし、あなたの演説を聞いていて、そうでない人がいるとわかった。『人の痛みがわかる政治家でありたい』とのあなたの言葉に感動した」

 

 私は彼の言葉に打たれた。こんなにも真剣に演説を聞いてくれる市民がいるのか、と改めて感激した次第である。彼とは固い握手をして別れた。今、私はその責任を痛感している。こうした市民と今回の選挙で出会えた意義は重い。このまま政治から身を引くわけにはいかない、その思いを強くしている。今後も、かわらぬご支援をこころよりお願いしたい。お礼かたがた総括の弁としたい。

 

コメント
期日前投票で岩田さんに入れたと語る人がたくさんいました。それを忘れないで下さい。今後に期待します。
  • 有権者
  • 2017/10/31 9:33 AM
フレーフレー岩田、頑張れ!!
  • 鎌倉の良心
  • 2017/10/31 5:59 PM
岩田さんのような政治家にもっと出て欲しいです。こころより応援しています。
  • 20代の若者
  • 2017/10/31 6:00 PM
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