公文書管理では市の姿勢も問われている!

  • 2018.03.15 Thursday
  • 17:06

     財務省による森友学園をめぐる決裁文書改ざん問題は、国民の知る権利の重みについて改めて考えさせられた。2011年4月に施行され2016年11月に最終改正された国の公文書管理法は、公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置付けている。つまり、役所の作成した公文書は行政の職務に関して記録したものであり、国民が役所をチェックするための証拠となる貴重な知的資源であると位置付けているのである。これを改ざんすることは、国民を欺く行為に他ならない。

 

    鎌倉市役所にも貴重な公文書がたくさんある。もちろん、職員がこれを書き換えたりしてならないことは市民と市役所との信頼関係の大前提だ。

 

    一つの事例を以下にあげて、市の公文書がいかに大事かを検証したい。

    私はこの2月28日、市役所の総務課市政情報担当から、鎌倉市情報公開条例に基づき行政文書の写しの交付を得た。

 

「行政財産土地目的外使用許可申請書」と題する文書がそれである。斉藤建設株式会社が鎌倉市長宛てに、2016年(平成28年)4月4日に申請した文書である。斉藤建設は鎌倉市と契約して北鎌倉隧道の開削工事を請け負った業者である。つまり、市の事業で使う資材の置き場に市の土地を使いたいので許可を求める、という趣旨の文書を着工後に出したのである。

 

    公開されたのは斉藤建設の「申請書」並びに「課長等決裁」と書かれた起案書である。こちらの起案日は同年4月7日付けで、決裁日も4月7日付けとなっている。課長が決裁し課長補佐、係長ら5人が承認し、職員1人が後閲したという審査の手続き内容が記載されている。


     この文書を解説するとこうなる。


(1)本ブログでも再三触れている北鎌倉隧道(緑の洞門)の開削工事について、鎌倉市が着工したのは2016年(平成28年)4月4日である。準備工事には同年1月29日から着手している。これは市議会提出の文書でも明らかである。


(2)住民が着工後、公園課所管の土地に斉藤建設が許可なく前記工事の資材を置いているのを目撃、市に通報した。

 

(3)このため斉藤建設は着工後に市役所に土地の使用許可を申請した。


(4)これが今回公開された「行政財産土地目的外使用許可申請書」と「決裁文書」である。

 


    公開された添付文書を見ると、
○文書収受日  平成28年4月5日
○起案日  平成28年4月7日
○決裁日  平成28年4月7日
    と文書作成の期日が明記されている。

 


   興味深いのは斉藤建設が提出した「申請書」に、資材置き場の写真が図面と一緒に添付されていることである。

 

   横須賀線の線路脇の通称赤の洞門横の崖下の公園課所管の土地に、資材がすでに置いてあり、これを鉄パイプで吊り下げたシートで隠している写真が添付されている。

 

    つまり、公開された公文書は、工事着工時にすでに許可なく資材を置いていたことを示しているのである。写真がなによりの証拠となっている。

 

    北鎌倉隧道の開削工事に関しては、今鎌倉市長を相手に、すでに使った工事予算の返還を求める裁判を私ほか3名の市民が起こしている。控訴審の東京高裁に市長側が、工事着工後の6月17日付けの、風致地区行為の許可、急傾斜地崩壊危険区域内行為についての同意書、宅地造成に関する工事の許可書などの証拠資料を提出したことは、本ブログにも、すでに書いたとおり。市は自ら法令違反している事実を法廷の場で明らかにしたのである。

 

    今回の斉藤建設の「申請書」並びに「決裁文書」は、これらの文書に続けて市が法令違反を犯し、許可なく資材を市の土地に置いていた事実を示すものである。この文書は、すでに弁護士を介して裁判所に提出する手続きをとったことを記しておきたい。

 


    今回、私は情報公開を通して重要な文書を入手した。仮にこうした文書が役人の手で改ざんされていたと考えると、何とも複雑な思いになる。鎌倉市はその点、まだ健全だと信じたい。公文書は役所側に不利になるものであっても、すべて公開するのが、公文書管理法の精神である。はからずも、森友学園をめぐる決裁文書の改ざん問題を介して、国民の知る権利の大切さを鎌倉市民としても実感した次第である。

コメント
公文書の管理は市民の知る権利の根幹をなすものです。ブログでそのことを改めて認識させられました。
  • 鎌倉市民
  • 2018/03/15 5:29 PM
北鎌倉隧道の問題では市の職員が市長の意向に忖度していない、ということでしょうか。
  • 鎌倉有権者
  • 2018/03/17 6:33 AM
市長は間違いなく裁判所により損害賠償を求められます。法令違反を認めた公文書が存在するのですから。森友問題も安部首相の辞任とならざるを得ないでしょう。公文書書き換えで財務省職員に忖度するよう求めたのは総理であり、まさに総理の犯罪と言えるのですから。
  • 市民オンブズマン有志
  • 2018/03/17 6:42 AM
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