戸別収集モデル地区の事業に議会がストップをかけた!

  • 2015.12.21 Monday
  • 20:22
   この12月18日、鎌倉市議会は、ごみ問題に関するいくつかの重要な決議を行った。以下に並べてみたい。

(1)「松尾市長の任期中に一般廃棄物の戸別収集について公平に早期の全戸実施を求める決議」
   これは長嶋、上畠、松中の3人の議員が提出した。内容は「戸別収集については政策効果の検証と称したモデル事業のみがいまだに継承され、モデル地区(鎌倉山・七里ヶ浜・山ノ内)だけがその恩恵を受けている」「有料化されていながら、全戸の戸別収集がいまだ実現していない状況は…理解しがたい」「市長の任期は、平成29年10月までである。…平成30年10月までに全戸実施を行うというスケジュールは、次期任期の市長の方針次第で白紙化されることは否めない」「(よって)早期に全戸実施を実現することを求める」というもの。市長が変わったらできなくなるから早く実施しなさい、というなんとも乱暴な議案と言えなくもない。これは18日の本会議で賛成少数で否決された。

(2)「家庭系ごみの収集について有料化廃止を求める決議」
   これは上畠、渡邊、松中の3人の議員が提出した。前出の「戸別収集について全戸実施を求める決議」の提出者と2人の議員が重なっている。戸別収集は全戸実施すべしだが、有料化はいけないということなのだろうが、背景には予算を一部地域だけに使ってきた市への批判がある。議案の趣旨は「有料化だけが、平成27年4月より実施されている。そもそも、戸別収集と有料化については、市議会が『家庭系ごみの戸別収集・有料化全市実施の計画を見合わせることを求めることに関する決議』を可決していたのにもかかわらず、当時、決議案の提出議員となった会派議員が有料化の先行実施について賛成し、これまでの市の方針である同時実施の実現が不可能となり、市民にとっては結果として、戸別収集は実現せず、負担だけが重くのしかかっている」「全員協議会で…市長の任期中に全戸戸別収集を実施しないことは確認された」「よって、市民に対して負担のみを押しつける家庭系ごみの収集有料化は即刻見直し、市民の混乱のなきようにしかるべき時期において有料化の廃止を求める」
   戸別収集の全市実施ができないなら、有料化はやめるべきだという理屈のようだ。この決議も、18日の本会議で賛成少数で否決された。

(3)「議案第65号鎌倉市一般会計補正予算(第4号)に対する修正動議」
   こちらは上畠、渡邊、松中の3人の議員が提出した。先の「有料化廃止を求める決議」の提出者と同じメンバーだ。
   内容は、モデル地区の今年度(平成28年3月まで)の戸別収集実施予算のうち、来年1〜3月までの予算を削り、補正予算額を1014万9000円減額するというもの。市長が全員協議会で述べた平成28年4月からのモデル地区での戸別収集本格実施を否定し、27年末でモデル地区の戸別収集はやめるという趣旨だ。この動議は、18日の本会議で賛成少数で否決された。

(4)「議案第65号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)に対する修正案」
   こちらは、総務常任委員会での審議の結果を受けて、委員会として修正案を提出したもの。内容は、モデル地区で戸別収集を平成28年3月の1ヶ月間だけやめるという趣旨で、補正予算額から338万3000円を減額するというもの。お正月はごみが多いので1〜2月は行い、3月から戸別収集を中止するとの趣旨だ。こちらの委員会修正案は賛成が13人で可決された。

   鎌倉市議会の定数は26名である。議長をのぞくと25名になり、わずか1票差で可決されたことになる。議会中継の動画を見ていた市民は、最初、前川綾子議長が「賛成12人。よって原案は否決されました」と発言するのに驚いたはずである。議員が「挙手は13人いる」と主張し、議長は発言を撤回し、改めて「原案可決」と宣言した。これがあとで、「地方自治法で議会は一事不再議とされている。一度宣言した議決を撤回出来ない」と抗議する議員が出て問題となった。結局、議会運営委員会の席で議長が不手際を陳謝し、「賛成は13人で多数。可決された」と発言し、了承されたという。
   なんともお粗末な議会運営の有り様だが、今回の議決で、モデル地区の戸別収集は来年3月からクリーンステーション収集方式に戻すことになった。

   市の資源循環課ごみ減量担当の谷川課長に聞くと、「来年4月からのモデル地区の戸別収集の先行実施の予算はこれから議会に提出する予定だったが、一度ステーション収集方式に戻して、また戸別収集にするというのでは市民が混乱する。戸別収集をモデル地区で先行実施する市の方針は、かなり難しくなった」とのコメントが返ってきた。

   議会は民意を反映した場所である。その議会が戸別収集のモデル地区の事業継続を否決したのだから、市長は政策を転換せざるを得なくなったと言えるはずである。戸別収集の全市実施に対する反対の声がいかに根強いかを、私は前回の市長選挙で肌に染みて実感した。また、「モデル地区だけ毎年5500万円もかけて長々と戸別収集の実験をし続けているのは、予算の公平性に反する」といった不満の声が出ているのも事実だ。議会が市長の議案を否決した意味は重い。市長は自らの出処進退を考えるべき時期に来たとは言えないだろうか。
コメント

戸別収集反対議員は25名中の 13+3=16名 です。
  • 湘南一人オンブズマン
  • 2015/12/22 7:26 AM
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